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「贈与税を払わないといけないのか?」「どうやって申告するの?」と疑問に思っている方のために、贈与税の申告が必要なケース・不要なケース、申告の手順と必要書類をまとめました。
⚠️ この記事のポイント
- 年間110万円以下の贈与は申告不要(暦年課税の基礎控除)
- 申告期限は贈与を受けた年の翌年3月15日
- 相続時精算課税を選択した年は110万円以下でも申告が必要な場合がある
- 住宅取得資金・教育資金などの特例を使う場合は申告が必要
贈与税の申告が必要・不要なケース
| ケース | 申告 | 理由 |
|---|---|---|
| 年間110万円以下の贈与(暦年課税) | 不要 | 基礎控除以下 |
| 年間110万円超の贈与(暦年課税) | 必要 | 超えた部分に課税 |
| 相続時精算課税制度を選択した場合 | 必要(2024年以降は年110万以下は不要な場合も) | 制度適用の届出のため |
| 住宅取得資金の非課税特例を受ける場合 | 必要 | 特例適用の申請のため |
| 親族間での金銭の貸し借り(金利・返済あり) | 不要 | 贈与に該当しない |
| 生活費・教育費の負担(必要な範囲) | 不要 | 非課税贈与(相続税法21条の3) |
贈与税の申告期限と提出先
贈与税の申告・納税の期限は、贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告期間 | 贈与を受けた翌年2月1日〜3月15日 |
| 提出先 | 受贈者(もらった人)の住所地を管轄する税務署 |
| 提出方法 | 税務署への持参・郵送・e-Taxによる電子申告 |
| 納税方法 | 現金・振替納税・クレジットカード |
贈与税の申告に必要な書類
基本(暦年課税・110万円超の場合)
- 贈与税の申告書(第一表)
- 贈与を証明する書類(贈与契約書・通帳の入金記録など)
- 受贈者(もらった人)のマイナンバーカードまたは通知カード
住宅取得資金の非課税特例を受ける場合
- 贈与税の申告書(第一表)
- 住宅取得資金の非課税の計算明細書(第一表の二)
- 新築・取得した住宅の登記事項証明書
- 売買契約書・工事請負契約書のコピー
- 贈与者との関係を証明する戸籍謄本
- 受贈者の源泉徴収票(合計所得金額を確認)
相続時精算課税を選択する場合(初回のみ)
- 贈与税の申告書(第一表・第二表)
- 相続時精算課税選択届出書
- 贈与者・受贈者の戸籍謄本
- 贈与者の住民票の写し
贈与税の計算方法(暦年課税)
暦年課税の贈与税額は次のように計算します:
贈与税額 =(1年間の贈与額 − 110万円)× 税率 − 控除額
| 課税価格(110万円控除後) | 一般税率 | 控除額 | 特例税率(直系尊属・20歳以上) | 控除額 |
|---|---|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% | 0円 | 10% | 0円 |
| 300万円以下 | 15% | 10万円 | 15% | 10万円 |
| 400万円以下 | 20% | 25万円 | 15% | 10万円 |
| 600万円以下 | 30% | 65万円 | 20% | 30万円 |
| 1,000万円以下 | 40% | 125万円 | 30% | 90万円 |
| 1,500万円以下 | 45% | 175万円 | 40% | 190万円 |
| 3,000万円以下 | 50% | 250万円 | 45% | 265万円 |
| 3,000万円超 | 55% | 400万円 | 50% | 415万円 |
例:父から500万円の贈与を受けた場合(20歳以上、特例税率適用)
- 課税価格:500万円 − 110万円 = 390万円
- 税率・控除:15% ・ 10万円(特例税率)
- 贈与税額:390万円 × 15% − 10万円 = 48.5万円
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贈与税の申告が必要なケースと不要なケース
| ケース | 申告 | 理由 |
|---|---|---|
| 年間100万円の現金贈与 | 不要 | 110万円基礎控除以下 |
| 年間200万円の現金贈与 | 必要 | 110万円を超えるため |
| 住宅取得資金500万円(省エネ住宅以外) | 必要(特例申告) | 特例使用のため申告が条件 |
| 生活費(仕送り)月5万円 | 不要 | 扶養義務の履行(非課税) |
| 相続時精算課税で300万円 | 必要 | 選択・利用には申告必須 |
申告書の提出先・期限・方法
- 提出先:受贈者(贈与を受けた人)の住所地を管轄する税務署
- 期限:贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日
- 方法:窓口持参・郵送・e-Tax(電子申告)のいずれか
申告書の作成手順
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」で第1表・第1表の2を作成
- 贈与を受けた財産の評価額を確定(現金なら受取金額、不動産なら評価額)
- 基礎控除110万円を差し引いた課税価格を計算
- 税率表を用いて贈与税額を計算
- 特例を使う場合は別途申告書(第1表の2等)を添付
【申告書の記入例】300万円の贈与を受けた場合(一般税率)
| 記入項目 | 金額 |
|---|---|
| ①贈与を受けた財産の価額 | 3,000,000円 |
| ②基礎控除額 | 1,100,000円 |
| ③課税価格(①−②) | 1,900,000円 |
| ④税率(200万円以下:10%) | ×10% |
| ⑤贈与税額 | 190,000円 |
無申告のリスク
贈与税を申告しなかった場合、時効(6年、悪意がある場合は7年)が来るまで税務調査の対象になります。親の相続税調査の際に、過去の贈与が発覚して追徴されるケースが多いです。「知らなかった」では済まないため、毎年の贈与は記録を残し、必要な場合は必ず申告しましょう。
贈与税の修正申告・更正の請求
申告後に誤りを見つけた場合の手続き:
- 修正申告:申告漏れや計算ミスで税額が少なかった場合、自発的に追加申告する(加算税が軽減されることがある)
- 更正の請求:払いすぎた税額を返してもらう場合、申告期限から5年以内に「更正の請求書」を提出
「払いすぎた税金を返してもらえる」ことを知らずに損している方も少なくありません。特に贈与税の評価額を高く計上してしまった場合などは、更正の請求で還付を受けられます。
贈与税と相続税の連携
贈与税と相続税は独立した税ではなく、互いに関連しています:
- 暦年贈与の7年分加算:相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算(2024年改正)
- 相続時精算課税の精算:相続時精算課税で贈与した財産は、相続時に相続財産として加算して税額を再計算(贈与税は控除)
- 贈与税の外国税額控除:海外財産の贈与で外国に贈与税を払った場合、二重課税を調整できる
長期的な資産移転計画では、贈与税と相続税を一体で考えることが節税の基本です。
「定期贈与」と「連年贈与」の違い
毎年同じ金額を贈与し続ける場合、「定期贈与(毎年100万円を10年間あげる契約)」とみなされると、最初の年に1,000万円の贈与があったと認定されることがあります。
これを避けるには:毎年の贈与額を変える、贈与のタイミングをずらす、贈与契約書を毎年作成する、という工夫が有効です。
参照・引用資料
- 国税庁 タックスアンサー
- 国税庁 統計年報
- 財務省 税制改正
- 相続税法(昭和25年法律第73号)・租税特別措置法