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「親からお金をもらったら税金はかかる?」——答えはケースによります。金額・種類・使途によって税額が大きく変わります。特例を使えば大幅に節税できる場合もあります。
親からの贈与は「特例贈与」で税率が低い
父母・祖父母など直系尊属から18歳以上の子・孫への贈与は「特例贈与」として優遇税率が適用されます。兄弟間・配偶者への贈与(一般贈与)より税率が低くなります。
| 課税価格(贈与額−110万円) | 特例贈与 親・祖父母→子・孫 |
一般贈与 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% | 10% |
| 400万円以下 | 15%(控除10万) | 20%(控除25万) |
| 600万円以下 | 20%(控除30万) | 30%(控除65万) |
| 1,000万円以下 | 30%(控除90万) | 40%(控除125万) |
現金をもらった場合の計算例
課税価格 = 300万円 − 110万円 = 190万円
課税価格 = 1,000万円 − 110万円 = 890万円
住宅購入資金なら最大1,000万円まで非課税
父母・祖父母から18歳以上の子・孫への住宅取得等資金の贈与は特例で非課税枠が大幅に拡大されます(2026年12月31日まで)。
| 住宅の種類 | 非課税限度額 |
|---|---|
| 省エネ等住宅(断熱等性能等級4以上など) | 1,000万円 |
| それ以外の一般住宅 | 500万円 |
特例なし:課税価格 1,390万円(1,500万円−110万円)→ 税額 約366万円
特例あり:課税価格 390万円(1,500万円−1,000万円−110万円)→ 税額 約48万円
家(不動産)をもらった場合
不動産の贈与税は相続税評価額(路線価・固定資産税評価額)で計算します。市場価格より低くなることが多く、現金より課税が少ない場合もあります。
婚姻期間20年以上の夫婦間で居住用不動産を贈与する場合、最大2,000万円まで非課税になる「配偶者控除」特例があります。
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まとめ
- 親(直系尊属)→ 18歳以上の子・孫は特例贈与(優遇税率)
- 年間110万円以下は非課税
- 住宅購入資金は最大1,000万円追加で非課税(2026年末まで)
- 不動産は相続税評価額(市場価格より低い)で計算
- 夫婦間の居住用不動産は最大2,000万円非課税の特例あり
- 申告期限は贈与を受けた翌年の3月15日
家・土地をもらった場合の贈与税計算
不動産の贈与税は「不動産の評価額 − 110万円」に税率をかけて計算します。ただし不動産の評価額は「路線価(土地)」「固定資産税評価額(建物)」を使います。
【例】親から評価額2,000万円の土地を贈与された場合
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| 課税価格:2,000万円 − 110万円 | 1,890万円 |
| 特例税率(1,500万円超:40%、控除190万円) | 1,890万円×40%−190万円 |
| 贈与税額 | 566万円 |
不動産の贈与税は非常に高額になります。住宅取得資金の特例や相続時精算課税の活用を検討しましょう。
現金をもらった場合と不動産をもらった場合の違い
| 項目 | 現金の贈与 | 不動産の贈与 |
|---|---|---|
| 評価額の決まり方 | そのままの金額 | 路線価・固定資産税評価額 |
| 分割して贈与 | 毎年110万円ずつ可 | 難しい(不動産は一体) |
| 登録免許税・不動産取得税 | なし | 別途かかる |
住宅取得資金贈与の非課税特例
直系尊属(親・祖父母)から住宅購入・リフォームのための資金をもらった場合、最大1,000万円まで非課税(省エネ住宅等、2026年12月31日まで)になる特例があります。
詳しくは「住宅取得資金贈与の特例」の記事をご覧ください。
親から生活費・教育費をもらった場合は非課税
日常的な生活費や教育費は、必要な都度・必要な金額であれば贈与税はかかりません。ただし、まとめて渡して預金する場合や、明らかに生活費・教育費を超える金額は贈与税の対象になります。
贈与税がかかるケース・かからないケース
| もらったもの | 贈与税の有無 | ポイント |
|---|---|---|
| 毎月の生活費(仕送り) | ✗ 不要 | 必要な都度・必要額なら非課税 |
| 大学の授業料(直接払い) | ✗ 不要 | 教育費として直接支出 |
| 年間200万円の現金 | ○ 必要 | 110万円超のため申告必要 |
| 車のプレゼント(100万円相当) | ✗ 不要 | 110万円以下のため非課税 |
贈与税の計算シミュレーション:不動産・現金別
【ケース】親から贈与を受けた金額別・贈与税の目安(一般税率)
| 贈与額 | 課税価格 | 贈与税額 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 110万円 | 0円 | 0円 | 0% |
| 200万円 | 90万円 | 9万円 | 4.5% |
| 500万円 | 390万円 | 48.5万円 | 9.7% |
| 1,000万円 | 890万円 | 231万円 | 23.1% |
| 3,000万円 | 2,890万円 | 1,035.5万円 | 34.5% |
※18歳以上の子・孫が直系尊属から贈与を受ける場合は「特例税率」でさらに税額が下がることがあります
住宅購入資金を親から出してもらう場合の最適プラン
子が家を買う際に親から資金援助を受けるケースは多いですが、贈与税を最小化するには複数の特例を組み合わせるのが鉄則です:
- 住宅取得資金贈与の特例(省エネ住宅:最大1,000万円)を活用
- 残りは暦年贈与(110万円)を活用(複数年かけて渡す)
- 祖父母からも同様に組み合わせて非課税枠を積み上げ
「資金の出どころ」を証明できるように準備する
住宅購入時に、税務署から「どこからお金が出たか」を問われることがあります。贈与を受けた場合:
- 振込の記録(贈与者→受贈者の口座への入金記録)を保管
- 贈与契約書を作成(日付・金額・双方の署名)
- 贈与税の申告書のコピーを保管
資金の出どころが証明できないと、後に税務調査で「名義預金」「贈与の否認」とみなされることがあります。
生前贈与の際に知っておくべき注意点
親から現金・不動産をもらう際の重要なポイント:
- 贈与契約書を必ず作成:口頭の贈与は証明が困難。書面で「誰が誰に何を贈与したか」を明記し、両者が署名・押印する
- 振込で受け取る:現金手渡しより銀行振込の方が記録が残り、贈与の事実が証明しやすい
- 受贈者が通帳を管理:受贈者自身が通帳・印鑑を管理し、自由に使える状態にする(親が管理していると名義預金とみなされるリスク)
贈与税の申告は税務署でもできる
贈与税の申告書は受贈者の住所地を管轄する税務署の窓口で作成できます。また国税庁の「確定申告書等作成コーナー(e-Tax)」でも作成可能です。毎年2月1日〜3月15日が申告期間です。不明な点があれば税務署の「税務相談室」を無料で利用できます。
参照・引用資料
- 国税庁 タックスアンサー
- 国税庁 統計年報
- 財務省 税制改正
- 相続税法(昭和25年法律第73号)・租税特別措置法